脱サラしたけど仕事がない~新現役交流会(3)

Pocket

どうやって契約に辿り着くか

ここまで、マネジメントメンターとしての登録の方法から、新現役交流会への参加、そこで行われるプロセスについて説明してきました。

ただ、前回お話した通り、参加申込書を記入して交流会に参加し、企業と面談できたとしても、メンターが契約を採れる確率は15%程度でしかありません。

数字だけを見ると、非常に成約率が低いですよね。

でも、飛び込み営業を行うことを考えれば、この成約率15%という数字はかなり高い数字です。企業の課題や困りごとに対して、適切な解決方法を示すことができる人であれば、契約に至る確率は更に高くなります。

では具体的に、どうすれば契約まで辿り着けるのでしょうか。

交流会にマネジメントメンターだけでなく、事務局サイドとしても関わってきた経験から言うと、企業側が求めている人材には3つのパターンがあります。

まずひとつは、業界でそれなりの人脈がある人です。この交流会には大手企業のOBも良く出席しています。ですから、そういう人たちが持っているネットワークで、新たな顧客が獲得できることを参加企業は期待しています。

2つめは、純粋にスキルと経験です。製造現場の工程改善、原価管理や品質管理、ISO認証の取得、商品開発、ブランド構築、労務管理や人事制度の構築といったスキルや経験は中小企業には殆どありません。しかしコンサルタントに依頼すると費用が非常に高くなります。

ですから、こうしたスキルや経験を求める企業は、交流会に参加しているコンサルタントではなく、現場で実際に経験してきた企業OBの支援を希望します。実際に、参加企業の課題や支援の希望欄に、「コンサルタントではない人」という条件をいれている企業もあります。

そして3つめは、新規事業や企業に足りない人材の採用です。今はコロナ禍で難しいですが、例えば海外に拠点を作るのでその責任者を探しているような場合です。紹介会社に頼むと高い手数料がかかるので、シニアでまだ働けそうな海外勤務経験者の採用を期待する中小企業は少なくありません。

課題と支援依頼内容が明確な先を選ぼう

そんな企業が集まっている中で、参加者の立場から、仕事に結びつきやすい案件は2つめの企業です。

交流会が行われる前に送られてくる参加企業の一覧を見ると、2つめの人材を求めているような企業の課題や支援依頼内容は、かなり明確です。企業側が例えば品質や製造工程、労務管理等に関する自社の課題を認識しており、その解決を支援してくれる人材を探していることが依頼内容を読んでいると良くわかります。

これに対し、ひとつめの企業は、いろいろなことを課題として書いていますが、結局大手企業OBの人脈を使って売り上げを伸ばしたいという意図が見えるものが多いです。

例えば、 「売上拡大に向け、新規開拓強化についてノウハウ、経験をお持ちの方に指導いただきたい」、「食品業界へ販路を拡大するにあたり、開発力・企画提案力(営業力)の強化を指導いただきたい」、「現在は県内だけの営業だが、一気に全国展開するための販売代理店の仕組み作りを支援いただきたい」 といった課題・支援依頼内容です。

これらの内容を読んで、企画提案力の強化方法や代理店の仕組みづくりを提案しようと面談に赴いても、実際に企業との面談では、「販売ルートを紹介してもらえないか」といった話になります。

取引銀行もあからさまに「あなたの人脈で顧客を紹介して欲しい」とは書けないのでしょうが、事務局側からこうした企業の面談を見ていると、支援者側が頑張って作ってきたパワーポイントの資料が何の役にも立たずにかわいそうだなあと思うことがよくあります。

もちろん、「人脈も取引先も紹介できるから任せておけ」という方ならば良いと思います。ただ、このような依頼をする企業は、今まで外部の支援を受けたことがない企業が多いため、支援者に要求するレベルが高く、結果的には契約に至る確率は低くなります。

3つめの人材採用は、例えば、「海外展開(ベトナムへの新規生産拠点開設)についてご指導いただきたい。」というようなケースです。こちらは依頼内容をよく読むと、「当社はベトナムに生産移管を検討中で、現在ベトナム人研修生を数名受け 入れ、将来ベトナムに展開する際の現地リーダーを育成しています。」等と書いてあり、すでに他のアジアに生産拠点を持っていることも多いです。

その場合、企業はベトナムに現地法人を作ることがほぼ決まっており、その立ち上げ人材を採用したいと思って交流会に参加しています。

もちろん、支援者側が現地で立ち上げに携わりたいと思っているならマッチングとなる確率は高いのですが、現地法人の立ち上げを支援しようと考えて面談に臨むと、実際は単なる採用活動で肩透かしにあってしまいます。

案件を選ぶ際は企業の規模も大事です。従業員10名以下の企業よりも、50名以上の企業の方が、自社の課題を理解しており、求める人材のスキルやスコープも明確です。こうした企業であれば、面談時に思っていた支援内容と大きく異なるということは少ないはずです。

恐らく取引銀行はこの交流会に参加してもらう企業を増やすため、はっきりとニーズが固まっていない小規模事業者に、「ダメ元で参加してみませんか」といったような話をしているのでしょう。

何回か参加していると、企業概要と課題一覧を見て相手がどんなことを求めているかがわかるようになりますので、それこそダメ元で参加してみるのが良いと思います。

中小企業の経営者は、大企業のOBがこれまで接してきた人とはかなり考え方や仕事のやり方が違う人が多いです。

最初は驚くようなこともあるかもしれませんが、独立して自ら仕事を取っていくには、こうした会に参加することで、中小企業がどんなことに困っていて、支援者には何が求められているかを理解することも大事だと思います。

  

⇨ 脱サラしたけど仕事がない~公的機関の募集人材(1)

⇦  脱サラしたけど仕事がない~新現役交流会(2)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です