管理職の転職~スカウトメールが来た①

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スカウトメールは突然に

私は、人材紹介会社の経営に携わり、また、実際に自分も何回も転職をしているため、就職や転職に関する相談を受けることもあります。また、公的機関の起業相談では、派遣で雇止めになった方が起業相談で来訪されると、当面の生活を安定させるため、仕事の探し方をアドバイスすることもあります。

転職に関しては、さまざまな情報が溢れていますので、私が何かを発信する必要は感じていなかったのですが、ある転職エージェントと話をした際、大企業で役職定年を迎える50代の人たちが、転職に際してほとんど何の知識も持っていないことに気づきました。

そこで、これから増えるであろう50代以降の転職者や、これから企業の経営陣を目指す中堅クラスの方々が、エージェントをうまく使い、自分が望む仕事を得るために、知っていることを少しでもシェアしたいと思います。

私は独立してから5年が経ちますが、転職サイトにも登録をしています。その理由は、企業側が必ずしもフルタイムの人材が必要ない場合、期間限定や日数を限った契約で仕事ができる可能性があるからです。

ある日、登録していた転職サイト経由で知らないエージェントから、下記のようなメッセージをもらいました。

 

 

あなたがこのメールをもらったら、どう思いますか。

サイトに登録したばかりの人ならば、「おおっ!私にもスカウトメールが!」と喜ぶかもしれません。スカウトメールはタダで出せるわけではありません。「この人とコンタクトしたい」と思った人にだけ、エージェントがコストをかけて送付する仕組みになっています。

アプローチの目的は

転職エージェントが転職サイトに登録している人材にアプローチをする目的は、当たり前ですが良い求職者を探すことです。

企業の人材ニーズにマッチする求職者はなかなかいません。経営層に近い人材になれば尚更難しくなります。ですから、このような経営管理層が数多く登録しているような転職サイトから自分が持っている案件にマッチする人材を探してアプローチをします。

その一方で、別の目的で転職サイトに登録する人材にアプローチをするエージェントもいます。

求職者からの相談数を増やすことを目的とした人たちです。

求職者を探したり相談を受けたりすることが目的ではなく、相談数を増やして、企業や転職希望者にアピールすることを目的とするエージェントです。

多くの相談を受けている経験豊富なエージェントは、転職希望者から優秀なエージェントだと評価される仕組みがあります。そのような高い評価のエージェントは、企業からの案件も集めやすくなり、仕事が増えます。

普段私は、こうしたスカウトメッセージを送ってくるエージェントとの面談はお断りしています。転職相談の数を増やすことには付き合っていられませんので。

しかし、サイトに登録して間もない人が、「ぜひあなたと面談したい」とスカウトメールをもらうと悪い気はしないでしょう。例えば50代でサイトに登録しても、何かの領域で高いスキルや実績がなければ、なかなかスカウトメールは届きません。

ですから、こうしたメールが届くと、登録した人は嬉しくなるはずです。

しかしこのメール、タイトルも日本語としては変ですし、私の経歴を見て送ってきたものでないように感じます。

いつもは、こうしたメールには丁寧にお断りの返信をするのですが、このエージェントのある部分にとても興味を持ちました。それは、評価が4.3と非常に高いことです。

700名以上からレビューを受け、その評価が4.3とはかなりの高評価です。実際にレビューを見てみると、「的確な転職アドバイスを受けられた」とか、「履歴書や職務経歴書の書き方を教えてもらった」とかいう言葉がならんでいます。

「履歴書や職務経歴書の書き方?」「的確な転職アドバイス?」

なんか変です。

このサイトは、年収1,000万円以上の案件が大半を占めるハイクラス人材向けの転職サイトといわれる「enミドルの転職」でした。そういうサイトに登録している管理職、恐らく40代50代の人が、職務経歴書の書き方や、転職アドバイスで「目からうろこでした」とかレビューに書いているわけです。

「なんか変だな。」という気持ちと、誰にどんなアドバイスをしているのか、どんな人が相談で目からうろこなのだろうかを知りたくなりました。

転職サイトのレビューは、Amazonのレビューのように、アルバイトが書き込めるものではありません。実際にエージェントとメールのやり取りをして面談した人だけが書き込める仕組みになっています。

そこで、エージェントに返信してみることにしました。

返信では、「スカウトメールを頂戴しましたが、私の経歴書をご覧いただいた上でご連絡頂いたのでしょうか」と聞いてみます。

するとしばらくしてこのエージェント「Y氏」から返信がありました。

「もちろんです。ぜひ紹介したい案件があるので、一度面談したい。ついては履歴書と職務経歴書を送って欲しい。また都合の良い面談日時を2-3教えて欲しい。」

テレビCMでもおなじみの ビズリーチenミドルの転職等のサイトにも、履歴書と職務経歴書を登録するページがありますが、WordやExcelのように見やすくはありません。サイトにはいろいろな情報がありすぎて、企業に渡すための履歴書や経歴書としてはふさわしくないため、面談になれば、このように写真付きの履歴書と経歴書を要請されることが基本です。

エージェントには、面談の候補日時を3つほど伝えたところ、先方は随分と忙しいようで、2週間後の日曜日に面談することになりました。

そこで、次の週の日曜日の午後、ジャケットだけ羽織り、エージェントがある千代田区の古いビルに、面談のために出向きました。

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