営業員を増やしたい!

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何を目安にするか

今回は、事業拡大を目指して人員を増員する場合、何を目安に考えれば良いかについて説明します。

「営業員を増やしたい?じゃあその分、売上を増やしてね」

こう言われた事業責任者も多いのではないでしょうか。増員はなかなか認められません。しかし、前述の言葉通り、増員にかかる費用が売上と利益を十分賄えるのであれば、増員を認めない経営者はいないはずです。

しかし、「その分売上を増やしてね」と言われても、具体的な数字をどのように考えれば良いのかわかりません。「1人増やすなら売上はこれぐらい増やせ」と明確に言える中小企業の経営者がどれぐらいいるでしょうか。

営業員を1人増員するために、売上をどれぐらい増やせば良いのか。この設問で考えてみて下さい。

【設問】
目黒支店では、現在来期予算の策定をしています。来期は業績を伸ばすためにも、営業を1名増加したいと思っています。これに対し、本社は現在の営業利益率を維持できるのであれば増員を認める方針です。

目黒支店の今期業績見込みは下記の通りです。本社に提出する事業計画では、今期と同じ収益性で売上を増やす計画にしたいと思っています。

営業員1名分の人件費(固定費)が5,000千円である場合、来期の売上はいくら増やせば良いでしょうか。

変動費と固定費から考える

この問題では、売上、変動費、固定費の割合をまず考えます。固定費を増やしても営業利益率は今と同じ割合を維持するわけですから、営業利益率は売上に対して10%でなければなりません。

変動費は売上金額の増減に伴って増減するため、基本的に比率は同じ70%です。営業利益率10%を維持するためには、固定費の比率も20%を維持することになります。

つまり、人件費(固定費)が5,000千円増加するならば、この5,000千円を20%で割り戻した25,000千円分の売上増加が必要です。

 

 

では、前述の損益計算書に基づいて、1名増員した場合の損益を確認します。

売上高が25,000千円増加することで、限界利益率30%、売上高営業利益率も10%を維持できていますね。

このように、費用を変動費と固定費に分ければ、予算が立てやすくなるだけでなく、人件費や賃料を増加させる時の経営判断が明快になります。

今回は支店から本社への予算という形にしましたが、具体的な数字に基づいて計画を立てられれば、中小企業が銀行に融資を依頼する際も評価されるはずです。

 

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