今さら聞けない財務と数字の話⑨~B/Sの構成

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B/Sの構成

B/Sは「資産」、「負債」、「純資産」の3つで構成されています。

今回はB/Sの構成を考えて行きたいと思います。まず、「純資産」についてです。

「純資産」はその名の通り、会社の全ての「資産」から全ての「負債」を引いた後、純粋に残った資産です。会社の実力値を示すものと言っても良いかもしれません。B/S全体に占める「純資産」の割合が大きければ大きいほど企業の財務体力は安定していると言えます。

「純資産」は株主から集めたお金である「資本金」や「資本剰余金」と、自分で稼いだお金の蓄積である「利益剰余金」から構成されています。

「純資産」が大きいと確かに安定はします。一方で株主の立場からすると、稼いだお金を「利益剰余金」に貯めるだけだと成長速度が遅くなるため、そのお金を事業成長に投資することが望みます。ここで株主と経営の綱引きが行われるわけです。

 

図表1:純資産の構成

 

次に「負債」です。「負債」は「流動負債」と「固定負債」に分けられます。「流動負債」は1年以内に支払うべきもの、「固定負債」は支払いが1年超になるもので分かれています。(図表2)

「流動負債」の科目には、「買掛金」や「短期借入金」、商売の手付金の様な「前受金」等が該当します。

「固定負債」には「長期借入金」、企業が発行する債券である「社債」、それから従業員に退職金を払っている企業は、その退職金の支払い義務に応じて計算された「退職給付引当金」等が計上されます。

「引当金」の概念はちょっとわかりにくいと思いますので、もう少し話を進めてから 「今さら聞けない財務と数字の話⑱~引当金とは」で説明します。ここでは、「引当金」というのは、「今すぐ必要ではないけど将来払う可能性が高いお金」と捉えて下さい。

 

図表2:負債の構成

「資産」についても「負債」と同じく、1年を境に「流動資産」と「固定資産」に分かれます。(図表3)

「流動資産」には「現金」、「預金」、「売掛金」、販売用の「商品」、「仕掛品(商品を作るための部品や半完成品)」等、基本的に事業のために1年以内に処分される資産が計上されます。

「固定資産」としては事業の運営に必要となる「建物」や「土地」、「車両」や「機械装置」が計上されます。これらは基本的に販売される前提のものではなく、買ってすぐ処分されるものではありません。

「固定資産」に計上されるものは現金化に1年以上必要となる資産です。こうした資産については、「減価償却」という手法で毎年資産価格の見直しが行われます。

「減価償却」とは、例えば「機械」のように、使用を続けることによって価値が落ちるモノについて、ある年数で価値の見直しを行い、価値が落ちた分を費用に毎年計上する会計上の処理のことです。

「減価償却」については今さら聞けない財務と数字の話⑰~減価償却とは」でもう少し詳しく説明します。

因みに株式等の「有価証券」については、売買目的で購入した株式や、満期が1年以内の債権は「流動資産」、関係会社や子会社の株式は「固定資産」に計上されます。

関係会社や子会社の株式については、例えその子会社が上場していていつでも株式を売却できるとしても、グループ会社や関連会社の株式は基本的に長期で保有されるため「固定資産」に計上されます。

図表3にある資産の内容を覚えるのではなく、まずは、事業のためにすぐに現金化される(できる)資産は「流動資産」、それ以外は「固定資産」と覚えておいて下さい。

   

図表3:資産の構成

 

⇨ 今さら聞けない財務と数字の話⑩~人は資産?

⇦ 今さら聞けない財務と数字の話⑧~B/Sの中味

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