今さら聞けない財務と数字の話⑦~B/S(貸借対照表)とは

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決算書を構成する3つの表、まず最初はB/Sについて説明します。

図表1は、ある上場企業のB/Sです。細かい数字がたくさん書いてあるので、「見るだけで嫌!」という人もいるかもしれませんが、ざっくり捉えていきましょう。

2018年3月期の資産合計、流動負債、固定負債、純資産合計を赤枠で囲んでみました。今回はここだけを見て行きましょう。

あっ、その前に。

これまで説明しませんでしたが、数字を見る時に大事な点が図表1にあります。

それは単位です。右上に(単位:百万円)と書いてありますが、これはとても大事です。

当たり前と言えば当たり前ですが、数字をざっくり捉えるためには、単位をしっかり確認しておかねばなりません。またプレゼン等でざっくりした数字を記載する場合は、絶対に単位を忘れてはなりません。

私は、大学の簿記論の授業で、この単位を書かなかったばかりに試験の点数を減点されました。その時は、「何でこんなものがそんなに重要なんだ」と思っていましたが、単位は絶対的に重要です。

プレゼン資料でも、単位が書いていないものをたまに見かけます。本人や周りにとっても「単位を記載しなくてもわかってくれる数字」なのかもしれませんが、何か資料を作る場合は、単位を必ず明記することを忘れないで下さい。

図表1:B/S(貸借対照表)とは

 

B/Sをざっくり作ると図表2のような感じになります。あまりにざっくり過ぎると思う方もいるかもしれませんが、これこそがB/Sの基本です。

資産と負債、そして純資産。負債は流動負債と固定負債を足して計算してありますが、この3つがB/Sを構成する要素です。

 

図表2:B/Sをざっくり大きく捉える

  

会社を設立して何か事業を始めようとする場合、まずお金が必要になります。皆さんも「資本金」という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは、経営者やその事業に参加する人が投資したお金です。

また、事業を行うために銀行などからお金を借りる場合もあります。こうして集めたお金はB/Sの右側に記載します。

そして集めたお金を何に使ったかを表すのが左側の資産です。

例えば、お金を集めて商品を作るための機械を買ったとします。そうすると、その機械という資産は左側に記載されることになります。

また、小売店であれば、ケーキを作る材料の小麦を1か月分購入したとします。その場合、小麦を「原材料」として左側の資産の欄に計上することになります。

 

図表3:B/Sの構成内容

 

B/Sの右と左の違い、わかりますでしょうか。お金が右から入り、何か資産に姿を変えて左に記載されます。

基本的に右側にはお金に関わる項目、左側はモノに関わる項目が記載されることになります。

もう少しB/Sの右側を見てみます。負債と純資産に分かれていますが、この違いは何でしょうか。

まず会社を設立するために集めた資本金は純資産に計上されます。このお金は経営者や投資家が会社を作るために集めたお金ですが、これは返さなくても良いお金です。

B/Sの右下の純資産は、事業が上手く行かなくても、お金を出した人たちに返す義務はありません。

純資産の中味については後ほど説明しますが、ここでは「純資産は投資家から集めた返す必要がないお金」であることを覚えておいてください。

これに対して、負債は将来返す必要があるお金です。銀行からの借入はここに含まれます。

また、商品を購入する先が同じ先である場合、1回ごとにお金を支払うのはお互いに手間がかかるため、今月購入したものは翌月の10日にまとめて払うといったような約束(「掛け払い」や「手形払い」と言い、会計用語では「買掛金(カイカケキン)」、「支払手形(シハライテガタ)」等で示します)をすることもあります。

こうした取引では商品を受け取ってから、支払いをするまで一定の期間が発生します。こうした、将来支払いの義務があるお金も、負債としてB/Sの右側に記載します。

 

図表4:負債と純資産の違い

 
では本日のまとめです。

B/Sの右側には、どこからお金を集めたか、将来返す必要があるお金かそうでないかが記載されます。将来返す必要がないお金は「純資産」に、返す必要があるお金は「負債」に計上されます。

B/Sの左側は、右側で集めたお金をどのようなモノ(資産)に変えたかが記載されます。

 

⇨ 今さら聞けない財務と数字の話⑧~B/Sの中味

⇦ 今さら聞けない財務と数字の話⑥~決算書の構成

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