業績計画よりも、企業の目的が大事な理由

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なぜ企業には目的が必要なのか

企業の目的とは、「企業は何のために存在するのか」という企業の価値観や存在意義を表すモノです。会社によっては、「経営理念」とか「Mission、Vision」とか言われます。

経営者に目的がなければ、企業の方向性が定まらず、戦略や戦術は全てその場限りのものになってしまいます。

その場限りの戦略では、長期的に企業が成長・存続することは困難です。旅行と同じで、目的地が決まっていなければ旅行の計画を立てることはできません。

中小企業の中には、毎年、経営計画発表会を開催している企業もあります。年度経営計画は、中期経営計画で策定された計画の1年目であり、その中期経営計画は中期ビジョンや経営ビジョンに基づいて作成されているはずです。

中期経営計画も、年度計画も、さらに毎月の目標も、全ては経営ビジョンのような、企業の目的に基づいて作成されるべきものです。【図表】

 

図表:経営ビジョンと年度計画、業績の関係

 

中小企業の経営者と話していると、「理念だけで飯は食えない」と言われることがあります。企業の理念よりも、売れてなんぼということでしょう。

しかし、どんな大企業も、最初は「目的」が不明確であったとしても、成長する過程で企業理念や経営方針を定めて事業を大きくしています。

数字(利益)は大事ですが、数字だけでは人は集まりません。人が集まらなければ業績は伸びません。数字は人の集まりが行動した結果です。

目的もわからないのに、「この数字を目指そう」と社員に発破をかけても、社員は「給料がもらえないと困るから」という理由で受動的に働くだけです。そこに働くことに対する楽しさや喜びはありません。何の為に勉強するのかがわからない学生にとって、勉強することが苦痛であることと同じです。

たくさんの社員を抱えている会社ほど、目的を作る重要性は高まります。多くの社員を同じ方向に向かわせるためには目的が必要だからです。

目的地を明確に示し、その目的地に行きたい人を集め、経営者が旗を持って彼らを先導する必要があります。

学生が就職先を選ぶ基準にも

学生は社会人よりも企業が掲げる経営理念に敏感です。就活に於ける企業選びで、学生が重視するものの一つが、企業の理念や存在意義です。

学生は、単に大企業だからとか有名だからという理由だけでなく、大企業の中でも、自分が働きたいと思える企業をまず選ぶ傾向があります。まだ本格的に働いたことがなく、会社の内情もよくわからない学生でも、「メーカーでモノ作りがしたい」とか、「世界を相手に商売がしたい」とか、「社会を支える裏方さんを、マスメディアを使ってもっと世の中に知ってもらいたい」という想いを持っています。

例えば、アナウンサー志望の学生は、テレビやラジオ局を中心にエントリーするでしょうし、世界を相手に大きな仕事をしたい学生は、大手商社や銀行、大手メーカーと、業種に関係なく大企業にエントリーするかもしれません。また、それとは逆に、ベンチャーや中小企業で、大企業では10年経たないとやらせてもらえないような仕事を若いうちからやりたいという人もいます。

最近は、こうした企業の規模や自分ができる仕事という軸だけでなく、その企業の経営理念は何か、社会的な存在意義は何かを重視する学生が増えてきています。

彼らは、中小企業であっても、社会に貢献する企業や、若手人材の成長に力を入れている企業、世の中の問題を解決しようとしている企業には大変興味を持っています。(☞就職活動で新卒学生は何を重視しているのか

やはり、良い人材を集めるためには、企業の目的を明確に示す必要があるようです。

中小企業が良い人を採用したいと思うなら、企業の目的を明らかにしておかねばなりません。経営者は、ただそれを紙に書いて壁に貼るだけでなく、その目的を目指すことで、社員にどのようなメリットや楽しみがあるのかを理解させる必要があります。

大手企業であれば、こうした啓蒙活動を行う「エバンジェリスト」を、社内でアサインしている企業もたくさんあります。

中小企業であれば、経営者が自ら社員に企業の目指すモノを語ることができるはずです。もちろん、経営者自身が事業の目的と存在意義に強烈な想いを持っている必要がありますが。

どうやって自分の想いを企業の目的という形にすればよいかわからないという方は、「最高」「断トツ」のMissionを考える で自社の経営理念やMission、Visionを作ってください。

企業を経営するためには、企業の目的を示し、その目的を目指して戦略を練り、社員をひとつにまとめて動かすことが必要です。

企業の目的を示し、その目的に賛同する社員を集め、彼らと共に、一つ一つ目標をクリアしながら成長する。そうやって企業は大きくなっていきます。

 

 経営者には「やらない我慢」が大事

 企業のライフサイクルと組織の発展段階

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