地方・中小企業が海外で成功するために 第8回

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現地の市場ニーズに適応した経営を行うためには、海外子会社幹部の現地化が重要な課題となります。

日本在外企業協会の調査によると、外国籍社長の起用に当たっては、日本本社とのコミュニケーションや経営理念の共有が障壁となっているようです。

この2つの解決が出来るかどうかが、海外子会社幹部の現地化促進の鍵になると考えます。(日本在外協会[2017])【図表1】
  

【図表 1】幹部の現地化を阻むもの~外国籍社長の難しさ

(出典)『日系企業に於けるグローバル化に関するアンケート調査』日本在外協会(2017年)

 
海外子会社幹部の現地化を促進するためには、本社の方針を現地に理解させ、現地従業員と上手くコミュニケーションをとることが重要になります。

同時に、本社が日本の人事制度が異質であることを理解した上で、グループ全体の戦略・制度を構築することも必要だと考えます。また、そのような組織を構築するためには、グローバルな事業戦略を指揮できるリーダーが複数必要となります。

将来は、そうしたリーダーの数が、企業のグローバル事業展開のスピードと業績を決めていくと考えます。

【図表 2】は、売上1千億円以上の110社に対し、グローバル人材の充足度についての調査結果です。

この調査によると、「グローバル全体の視点で経営を担える人材が足りない」と答えた企業が全体の80%にも上っています。

その一方で、「グローバル経営人材の計画的な育成に際して、全社共通の仕組みがある」と答えた企業は全体の20%しかいませんでした。

この結果を見ると、多くの日本企業は、大手であっても依然として国内事業を中心に考えた人事制度の運営を行っていることがわかります。

海外子会社については、同じグループに所属しており、会計上は同一企業体であるものの、人事運営上は、あくまでそれぞれの国で事業を行っている別会社であり、日本の事業とは切り離して考えている企業が多いのかもしれません。

【図表 2】日本企業のグローバル経営人材充足度と計画的育成

(出典)『大企業に於けるグローバル経営人材の育成に関する実態調査』三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2018年)


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