行政による事業承継支援③【大分県事業引き継ぎ支援センター】

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高い後継者不在率

大分県事業引き継ぎ支援センターは2015年に開設され、現在4名体制で相談を受け付けています。同県は産業集積地で中小企業も数多くありますが、帝国データバンクの調査では、経営者が70歳代である企業の42.9%が後継者不在と回答しています。【図表 】

センターの登録案件は、譲受・譲渡の合計で約400件です。この内6割が譲渡案件ですが、どれも小規模で業績も悪いため、銀行やM&A仲介会社が取り扱えない企業が多いようです。

事業引き継ぎ支援センターが関わることで、マッチングに繋がる可能性が高い業種としては建設業があげられます。建設業者の資格維持は県との交渉が必要であるため、事業引継ぎ支援センターが関わることで引継ぎがうまく行くことが多いようです。

また、売り手が最後になって価格を吊り上げたり、借入金の負担割合で折り合わなかったりすることが理由でマッチングが破談になることもよくあるようです。

センターに登録されている案件内容の閲覧は、専門家登録を行うと可能になります。例えば、日本M&Aアドバイザー協会等の会員であれば、M&Aの専門家と看做されて登録が可能となります。

 

図表:大分県内企業の売上規模別・年齢別後継者不在率

(出典)帝国データバンク『後継者問題に関する大分県企業の実態調査』[2018]

 

⇨ 行政による事業承継支援④【大阪商工会議所】

⇦ 行政による事業承継支援②【福岡県事業引き継ぎ支援センター】

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