中小企業の海外進出に活用されるM&A

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日本市場のM&A件数は、個人事業者や中小企業から大企業まで全ての規模で増加しています。

この傾向は国内の市場だけに止まらず海外市場でも広がりを見せており、今後もその傾向は続くと思われます。

東証に上場する企業の海外M&Aは、企業の規模に関わらず2015年以降着実に増加しています。

特に売上高500億円未満の中堅企業の海外M&Aの増加は顕著で、2013年には32件であった件数が、2017年には2倍以上の74件に増加。案件全体に占める割合も11.1%から19.8%へ増加しました。

今まで日本国内中心に事業を行ってきた中堅企業が、成長が期待できない国内市場だけではグローバルな競争に勝てないと判断してM&Aを活用し始めたのだと思われます。【図表】
 

図表:企業規模別(買い手企業)の海外M&A件数推移(東証上場企業)

(出典)経済産業省『わが国企業による海外M&A研究会』報告書 [2018]

2018年上半期のM&A市場は引き続き活況でした。日本企業はかつて自前主義が強いとされていましたが、M&Aは経営戦略上、当然の選択肢になっています。

日本経済新聞(2018年7月1日付)によると、日本企業が絡んだ1~6月のM&Aは、件数で3割増の1,798件、金額も3.4倍の20兆円と、件数、金額共に最高を更新しています。

これらの数字の伸びは、中堅・中小企業が事業成長のためにM&Aを利用するようになったことが一因と考えます。

(以下2020年4月11日追記)

M&Aアドバイザリーのレコフの調べによると、2019年の国内企業による海外企業のM&A(IN-OUT)は件数では826件と前年比6.3%増だったものの、金額では10兆3763億円(43.5%減)に留まったようです。

826件を地域別でみると、アジアが303件、北米258件、欧州195件などとなり、アジアが北米を4年ぶりに超えています。

アサヒグループHDによるインベブの豪州事業買収、三菱UFJ銀行などによる独DZバンク子会社からの事業買収など、金融や医薬品分野での大型買収があったにもかかわらず、前年対比のM&A金額は大幅減、件数は増加という結果です。

この結果を見ると、やはり中小・中堅企業がM&Aを活用して海外進出する流れは止まっていないと考えられます。
 

⇨ なぜ企業はM&Aを行うのか

⇦ 日本に於けるポストM&Aの取組

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