PEファンドの投資先となる企業の特徴

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PE ファンドが投資する先は、主に成熟期に入った中堅・中小のオーナー企業です。

そうした企業では、オーナーにリーダーシップと権限が集中しているため、後継者候補が社内に育っていないことが少なくありません。このため、新規事業や海外進出、IT化といった、オーナーの能力の範疇を越えてしまう事業の展開は、なかなか思うように進みません。

エスネットワークスの日高執行役員は、こういったPEファンドが投資候補とする先に共通する特徴として、①管理部門が脆弱であること、②営業組織のキーマンの不在、③指示待ち文化、④オーナーの質的限界の4つをあげています。 (日高幹夫「第 10 回 PE による事業承継案件投資の課題~投資検討時及び投資後①~」『日本 PE 協会ホームページ オンラインコラム』[2017]

ファンドの投資先となる企業の特徴

①管理部門が脆弱
資金管理以外の管理体制が不十分であり、承認は全てオーナーが行う等、内部統制が働く組織になっていない。また IT 投資も劣後しており、現場には必要最低限の会計ソフトとエクセル程度しかない。

②営業組織のキーマン不在
営業面はオーナーの権力が絶大で、後継者どころか商圏を維持できる営業部長もいない。

③指示待ち文化
オーナーが全てを掌握しているために、オーナーからの指示待ちのイエスマンしかいない。

④オーナーの質的限界
①~③の結果、会社法上や税法上のリスクが散見される等、オーナーの経営感覚に依拠した質的限界がある。
  
PE ファンドが投資した企業の再生・バリューアップを図る際は、①成長資金、②第三者としての視点、③豊富な経験・再生ノウハウ、④人的リソース・ネットワークの4つを提供します。

特に③の経験とノウハウや、④の人的リソースとネットワークは、投資対象となるような企業にはほとんどありません。

従来、投資先企業では採用できなかったレベルの CFO や、開発・製造・マーケティングなどの重要部門を担う人材を調達できることが、PE ファンドが企業に提供する最も大きな価値だと思います。

 

⇨ PEファンドを利用した事業の承継・再生・成長

⇦ こんなに単純プライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)の仕組み

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