工場出入り業者が全て従業員親族の会社に

 

C社(金属メーカー)

C社は金属加工メーカー。5年前に初めてA国に海外子会社を設立し2名の日本人が駐在していた。A国の子会社では2年ほど前に古株の幹部社員が定年退職した為、新しく女性マネージャーを採用した。この幹部は日本語が堪能で、人事改革や研修制度等、今までなかった新たな試みを積極的に行い、A国子会社社長の信頼は厚かった。
A国子会社は本社から原材料を仕入れて加工していたが、殆ど利益が出ない構造であり、この子会社の存続の是非を判断したいという要請を受けてコンサルティングを行った。

調査結果

  1. 現地の工場で社長と女性マネージャーから子会社の状況の説明を受けた。その中で生産性が悪い理由は、昨今現地で停電が頻発するようになったこと、最近立て続けに古参の従業員が退職している理由は、社内の前向きな改革についていけずに辞めているだけで、会社にとってはむしろ辞めてもらって有難いと思っているとの説明があった。
  2. しかし実際に生産性が落ちている理由は停電ではなく、マネジメントの機能不全が原因であった。現場社員の規律が乱れ、従業員の遅刻、無断欠勤により工場のラインが予定通り稼働ができない日があることも判明した。また退職したマネージャーによると、女性マネージャーが管掌外の食堂業者や備品納入業者の変更を勝手に行ったため抗議したところ、逆に恫喝されて恐ろしくなり辞めたとのことであった。
  3. 他の数人の退職した社員にも話を聞いた。その結果、食堂業者や備品納入業者は女性マネージャーの親族であり、従業員の遅刻や欠勤が増えている理由も、女性マネージャーに従う者は勤務態度が悪くても評価が落ちず、様々な恩恵を受けられる為であることがわかった。

対応とポイント

調査結果の様な事態が発生した本質的な問題を発見・検討した結果、最終的に現地からの撤退を決定した。(詳細についてご興味がある方は別途ご連絡下さい。)