時流に乗って進出したものの、業績不振のベトナム拠点

 

E社(業務用厨房関連メーカー)

海外担当役員の「これからはベトナムだ!」の掛け声で投資を決定。市場調査ではベトナムに進出する日系企業を頼りに、かなり大雑把で強引な推計をベースに計画を立てて子会社を設立。しかし3年経っても売上は殆ど上がらない為、今後の方針について相談があった。

調査結果

営業員は駐在員2名のみ。商品を日本から輸入し営業が販売、設置は現地のローカル企業に委託していた。しかし商品価格が高くサービス体制も整っていないことから、現地企業だけでなく日系企業からの引合いさえ来ない状況であった。この為、営業員はモチベーションが低下し、真面目に営業をしておらず、一日のほとんどを本社との連絡や社内での事務手続きに費やしている状況であった。また子会社社長は、毎月報告の為に日本に出張して投資を決めた役員と打ち合わせていたが、新たな施策が出ることはなかった。

対応とポイント

本社役員と今後のベトナム市場での業界見通しやE社の可能性を打ち合わせた。タイの業績が伸びていたことから、ベトナム単体ではなく、アジア全体の経営戦略と人事戦略を作り直すことを提案。この結果、タイをアジアの統括拠点とすることを決定した。ベトナムの拠点は閉鎖して人員をタイへ異動し、案件があればタイから出張ベースでカバーすることとした。

本件により、コスト削減だけでなく人材の集中による業務の効率化が図れた。また単にベトナム拠点を閉鎖するのではなく、タイを地域統括拠点としてその中にベトナム営業を組み込む組織体制の変更という形にした。このことで、投資を決めた海外担当役員のメンツも守られ、スムーズに再編を行うことができた。